ロバという日本にはなじみのない動物が主人公になってますが、興味本位で劇場に。動物が主人公とはいえその後ろには人間があり、この動物がどのようなかかわりを持って意味づけられているのかがわかりました。けっこうかわいいのに頑丈だから酷使されるんだね。
ひとことでいえば人間って自分勝手なんだなーということが改めて認識されますが、必ずしも動物愛護を前面に押し出すようなものではなく、非常に抽象的・抒情的な作品だなと思いました。80代の監督が作ったと聞いて、こういった上品な主張ができるのはさすがだなというところ。赤い画面、ドローンのような四つ足のロボットなど要所要所に散りばめられた印象的な描写には、だいぶわかりにくいところもありましたが全体的には嫌いではないかな。キャストは20~30代ぐらいの若い人が多かったけれども、映画としてはもうすこし大人の年代向けかもしれない。
