変態監督パクチャヌクの変態性が随所に感じられてとても良かった。
メタファーに次ぐ、メタファー。
一個だけあげるなら寿司食うシーンはギャグかと思うほど笑った。
フード描写はもちろんこんなシーンばかりで、夢中で見ていると、気づいたら完全にタン・ウェイ演じるソレに取り込まれていた
撮影監督はいつものチョン・ジョンフンから初タッグのキム・ジヨンに変わっているが、パクチャヌク作品に見られる独特なショットやケレン味は顕在で、ものすごくテンポが良いし、シーンのつなぎを見るだけでもべらぼうに面白い。
被疑者を調べていく過程と、惹かれていく過程が一致しているため、ミステリー要素と恋愛要素がとても自然に理解できる。
またスマホやスマートウォッチといったガジェットをここまでストーリーに絡ませ、心理描写にも絡ませるのもすごい!
桜庭一樹さんと山崎まどかさんによるトークショーで女性の弱い立場(被疑者、外国人、女性)から生じる生きるための行動が、男性側からはミステリアスに見える(ファムファタールに見える)というのはなるほどと思いました。
増村の「妻は告白する」見てみたいと思います
マエストロによる極上の逸品です