ゲル

CLOSE/クロースのゲルのネタバレレビュー・内容・結末

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ザ・思春期の映画。
二人とも、天才子役か!?
ちょうどその年頃の子供が思春期を表現するってすごく難しいと思うのだけれど、見事な演技。
けっこう早い段階でレミが出てこなくなってしまう。
最悪なことが起こったときって、思いっ切り頭を殴られたように視界がぐわんぐわんに揺れ、耳鳴りのような音に支配されて他の音が何も聞こえなくなる。
それがそのまま再現されていて、レオのショックの激しさを物語っていた。
自分の一部とも言えるものを失ったときは、悲しみとしっかり向き合う時間を作らないと、いつか喪失感に襲われ自分を保てなくなる。
レオがきちんと泣けていないことが気になり、またレミの両親のことも気になり、この人たち大丈夫かなぁ……と心配で泣けなかった。
そのため、ラストでは少しほっとした。

友情を超えた関係は、作ろうと思って作れるものではない。
結果的に限りあるものとなってしまったからこそ余計に儚い、繊細で悲しい作品だった。
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