扱っているモチーフが今年公開されたいくつかの映画と通ずる所があり連鎖している感じがする。
かけがえのない相手との絆を他者から恋愛関係だと決めつけられるのは辛い。
彼らがからかわれたり好奇の目で見られているのを観た時は本当にやめてくれと思ったけれど、子供が「あの二人何となく特別な関係に見えるけどどういう関係だろう？」と興味を持つこと自体は自然なことでもあると思う。
同級生がからかったりしなければ彼らには全く別の人生があったと思うけれど子供の無垢な残酷さという問題ではないと感じる。
大人が作ってきた社会のムードに子供達を引き込んでしまっている部分も非常に大きいのではないかと。
その人を「好きだ」「大切だ」という感情は恋愛関係だけが回収できるわけではない、無理にその気持ちをカデゴライズしなくても良いんだと当たり前に思える環境をつくることが大事だと思う。
自分も傷付ける様なことを言ったり言われたりしながら図々しく生きてきたので
終始ヒリヒリと胸が痛くなる映画だった。
特に辛かったのは片方の少年がおそらく自己防衛の為であろうアイスホッケーを始める所で心身ともに痛々しかった。
着用する大きな防具が鎧を身に纏っていき本当の自分を隠す…という彼の心情とリンクしていてコンタクトの激しいアイスホッケーというスポーツが一瞬で壊れてしまう人生そのものを観ている様に感じた。
