映画の鑑賞の仕方、感じ方なんて人それぞれでいいんだけど、何をどう捉えればいいのか整理したくてオフィシャルサイトやこちらのコメントを読みながら自分の感想が固まってきた気がします。とはいえ、色々な観点で感じること言いたいことはたくさんありますが。
誰が加害者で被害者なんだろうか。と思ってしまいます。自分（達）の価値観、当たり前が疑いなく常識だった世界から、学校という世界の中で、それまでの世界では当たり前だったことに”異”を感じる声も聞こえてくる。
子供ゆえの、でも悪気がない残酷さ（今は大人でも同じですが）にも加害者意識を持ってほしい気もするけど、みんなそうやって学校や社会に出て色々な声に揺れたり、左右されながら自分の価値観も出来上がっていくわけだから彼らを責められない気もする。
彼らの声に敏感に反応してしまうレオは弱かったのか、悪かったのか。外野の声を気にしないレオには強さも感じたけど、結局起こしたことを考えれば弱く、レオに大きなものを背負わせてしまうレミが悪いのか。子供だからこそ言葉を言葉の通りに受け止めてしまう繊細さもこの悲劇を起こした気がする。
いい悪いではなく、こういう子供の頃のことって、とっても大きなことだけどレオはこれをずっと背負って生きるのではなく、どんどん広がっていく世界の中で、前を向いて生きていき、忘れることはないにしろその傷や罪悪感は薄れていくんだろうな。と思う。
子供なのにこの２人の演技はとても繊細でそれが表情にもきちんと表れていて素晴らしかった。良い映画を観たな。と思います。
答えを探してしまいがちな僕には、もう少し各自が想像しなくていい余白を少なくしてほしい気もしました。
