このレビューはネタバレを含みます
数年ぶりに、映画でウルっときた。ええ映画やったわぁ～。
少年から思春期に入りかけの二人が、お互いのことをものすごーく大切に思ってて、片時も離れたくないんよね。ところが、よ。中学にあがると、そんなこと、周囲は許さないんよねぇ。「え? もしかしてあんたら付き合ってんの?」とか「オトコオンナ」とか「親しすぎるやろ」とか…、余計なお世話を発動してくるわけよ。片方は、大して興味もなかったアイスホッケーなんか始めちゃってさー、周囲に「俺は男だ」をことさら示してさー、へなちょこなのに…。っで、もう一方を拒絶するんよね。大好きなのに、ね。ほんで、もう一方の男の子は自殺してまうんよ。
これねー、最後まで、この二人は友情なのか恋愛なのか、分からんのよー。まー、まだハッキリ自覚できない年齢なんかもしれんし。死んだ方の子は、もしかしたら何となく性自認や志向に気づいてて、大好きな人からの拒絶に絶望したんかもしれんし、なんや分からんけど、モヤモヤして悲しくて死んだんかもしれんし、分からんねん。生きてる方の子も、もしかしたら何となく性自認や志向に気づいてて、けど、周囲にバレることを恐れて自分を押し殺すことにしたんかもしれんし、ヘテロやったからほんまに誤解されんのが嫌やったんかもしれんし、これまた分からんねん。死んだ子のオカンに「彼が死んだのは自分のせい」って打ち明けたいけど、何度もトライすんねんけど、言い出されへんねんなー、これが。大事な人が自殺してからの、彼の行動がね、もーね、痛々しいのよ。はしゃいだり、笑ったりすんねんけど、やっぱり、思うのは自殺した彼のことばかり…。っで、とうとうオカンに打ち明けた。そしたら、オカン、怒りをぶつけるのよね、一瞬やけどね。当然よね、「うちの息子は死んで、君は生きてる」んやから。けど、すぐに「あかんあかん、息子が大好きだったあの子を、息子を大好きでいてくれたあの子を」と。「わたしは、二人ともを失いたくない」と、抱きしめるんよねー。
わたしがこの映画で得た教訓はね、同性異性関係なく「二人は付き合ってんの?」とか「彼氏/彼女おるん?」とか、向こうのタイミングでゆーてけーへん限り、聞かんとこ、ってことかな。
