emily

CLOSE/クロースのemilyのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.2

光と疾走感....
2人だけの世界はどこまでも儚く美しい。
ずっと一緒だと思った。
こんな日々がずっと続くと思った。

駆けていく日々を風を切って自転車で走る2人の笑顔と爽快感。

日々の生活をしっかり映すことで、その変化や心の沈みがしっかり見えてくる。
絶妙な角度で表情を切り取り、その笑顔の奥にある心情に切り込む。

涙を出すこともできなかった。
そのズタズタになった心を表すことさえできず、心と体が分裂していく。

ただひたすら日々を生きる。
気を紛らせ、考えないようにし、その横顔から強さを垣間見る。

雨の中歩くレオ..ずっと蓋をしてきたもの、ずっと切り詰めてきたものが徐々に崩れ始める瞬間。

涙が出るまでほんとに時間がかかったね。

涙を表す雨、悲しんで、苦しんで、そこから未来の扉は開く。

自分と向き合い少し強く大人になったレオにまた涙が止まらない。
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