アダヒ

聖地には蜘蛛が巣を張るのアダヒのネタバレレビュー・内容・結末

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

娼婦を狙った連続殺人鬼の恐怖を描いた作品だと思っていたら違った。観客には早い段階で犯人が明かされる。しかも犯人は殺しのストレスで周囲から心配されるし家族がいるのに平気で自宅で犯行に及ぶし殺害方法も危ういしでホラー/クライム系映画に出てくるシリアルキラーが人を殺すときのようなカタルシスは全く無い。この映画は犯人が逮捕されてからが本番だった。犯人は聖地を汚す娼婦こそが害で それを消すことは神の意思で正しい行いだと主張する。しかも それを家族を含めた多くの人々が支持するという宗教の気持ち悪いところが描かれている。ラストで何人かに父親の意思を継げと言われて迷っていると嬉しそうに話す犯人の息子。この映画の伝えたかったことは そういうことなんだと思う。
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