ベンジャミンサムナー

聖地には蜘蛛が巣を張るのベンジャミンサムナーのネタバレレビュー・内容・結末

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 タイトルカット。街の灯りが蜘蛛の巣状に灯っている俯瞰ショットで、イランの社会自体が歪んでいる事を端的に表している。

 最後にサイードが絞首刑にかけられるのも、彼自身もまた蜘蛛の糸に絡め取られた被害者であることを表現しているのか。

 ラストのサイードの子供による娼婦殺害現場再現が本作のパンチラインだが、サイードが娼婦を殺害する描写を省略してたらあのラストのインパクトがより増したと思う。
 まあ、先述したように本作は殺人犯個人ではなく社会の問題を描く内容だからサイードもしっかり掘り下げる必要があるのは分かるけど。