kazuki

バスタブとブロードウェイ: もうひとつのミュージカル世界/ブロードウェイとバスタブのkazukiのレビュー・感想・評価

4.0
1950〜70年、アメリカでは多くの企業がミュージカルを作っていた。

この、インダストリアル・ミュージカルとは〈企業が社内向けに作った、自社の製品や商売、成長の素晴らしさを歌い上げるミュージカル〉で、企業の何周年パーティとか、決起集会で上演されレコードも配られました。

本作の主人公スティーブはこの非売品ミュージカルをたまたま見つけ、虜になっていきます。

このドキュメンタリーが素晴らしいのは、企業ミュージカルという文化発掘という以上に、趣味を見つけた事による豊かさが描かれるからです。

仕事人間だったスティーブンは、この趣味をキッカケに、色んな分野で同じ趣味の友達ができたばかりか、当時の企業ミュージカル関係者を探し当て、再び繋ぎ合わせ(友達にもなる)、この埋もれていた文化を本や、このドキュメンタリーといった形で世に発信するに至ったのです。

1人の人間によって、ある文化やそれを取り巻いていた人々のサルベージが行われ得る。とても感動的な映画でした。


【見た映画は全部、書こうと思いますのでフォロー頂けると幸いです。noteでは、より深堀りした記事を書いております。良かったら覗いてみて下さい。】

Twitter: https://twitter.com/kazukihayashi1
Note: https://note.com/hk427eb/
kazuki

kazuki