このレビューはネタバレを含みます
ゴールデンカムイの限界オタクとして観てきた。まさに8割原作通り、2割上手い改変&補足の丁寧な作りで、とても誠実だと感じた。大満足です。
アクションは、陸軍の必須科目であった柔道技をうまく落とし込んだような見応えがあるもの。足払いや吊り上げ、巴投げのようなものなどバラエティに富んだ良アクションだった。原作では起こりえなかった月島との夢のバウトも原作ファンにはワクワク改変。
動物や二百三高地のシーンなども大迫力で満足度が高い。
あえて無理やり言わせてもらうと、原作ファンを気にしすぎて、脚本の改変という勇断が出来なかったことくらいだろうか。
原作ストーリーの都合上仕方ないのだが、謎に対する起承まではあるものの、転結が見えない構成だと、初見の方へカタルシスを与えることができないので、改変してでもせめて網走迄はやるべきだったのかなあ。
既存ファンはアニメを観る感覚でとても楽しく観てもちろんワクワク続編を待つわけだが、客観的な本来一回きりの映画体験としては物足りなくもあったかなと。
もしかしたら人気原作ものとして、アニメ化、ドラマ化に続く、連作映画という新しい映画体験の形式のはしりになるかもしれない。このクオリティや誠実さなら既存ファンは続編も必ず見るだろうし、私も今回おくるみ状態で終了した尾形や、まだ細い谷垣の活躍がすぐにでも観たいし。
あとは、そうだな。
キロちゃんが全部持ってってズルい笑
