ゆきんこ

ゴールデンカムイのゆきんこのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.5
まず…なめててすみませんでした!
正直ちゃんと映画やドラマを見たことないくせに、山崎賢人に対して「杉元はもっと男臭い感じなんだけどなあ」と原作ファンの立場から軽くブチブチ言ってたの。本当ごめんね!
杉元の影のある感じ、ピンチになった時に振り切れちゃってる表情とてもよかった。無骨な声色の中にもユーモアや優しさがにじみ出てて、とても魅力的だった。
銭湯のシーンはあれ、本人の体?端正な顔の下が筋肉隆々だったのでびっくりしたよ。

そして、随所に感じる原作へのリスペクト!
ストーリーをほとんど端折ってないと思う。むしろ杉元の人物像に大きく影響を及ぼす日露戦争のシーンはかなり時間を割いて丁寧に描かれていた。私は戦争映画がすごく苦手なので冒頭シーンはきつかったのだけど、ゴールデンカムイの魅力をあますことなく観客に伝えたい!という心意気を感じたよ。
もちろんCG使ってるシーンはあるんだけど、実際の雪山やセットで撮ってるんだろうな…!ってシーンが多い多い。これは役者さんもスタッフも相当大変だったろうな。映画を見ることで漫画の解像度が上がるような素晴らしい映像が多かった。最後真っ白な雪原に杉元とアシリパの影が伸びてるシーン、めちゃくちゃ美しかった。
そういう点を振り返ってみても、作り手側の本気と原作に対する愛はビシバシ伝わってきた。

邦画でたまにお見受けするCG処理で消してるはずのワイヤーが見えちゃってるような、なまぬるアクションシーン。あれを見ると途端に気持ちが冷めてしまうんだけど、今回は杞憂だった。

ゴールデンカムイのキャラクター奇人変人ばかりでかなり色が濃いのでこれを実写でやるのは正直大変なんじゃないかと思ったけど、みんなちゃんとイカれてた!最高!(褒めてる)
今回のキングオブイカれ野郎は二階堂かな。鬼気迫るいい顔だった。

続編も楽しみ!

≪あらすじ≫
日露戦争で瀕死の重傷を負って尚戦い続けるその様から「不死身の杉元」と呼ばれた杉本佐一。一攫千金をもくろみ北海道で砂金取りをしていた彼は「アイヌの埋蔵金」の噂を耳にする。
その後、杉元はアイヌの少女「アシリパ」と出会い、熾烈な金塊争奪戦に足を踏み入れることになる。

2024年-4本目
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