妻に先立たたれ、仕事も失った老齢の男、オットー・アンダーソンは自死を選ぼうとする。ところが、向かいに越してきたマリソル一家の邪魔が入り何度も失敗してしまう。
明るくて人懐っこいマリソルは、オットーとは正反対。オットーが嫌な顔をしても全く響いていない様子…そんな彼女との交流でオットーは少しずつ変わり始める。
物語が進むにつれてだんだんオットーの過去が紐解かれていく。この過程が辛かった…この過去のせいで、オットーは自分の殻に閉じこもって夫婦だけで生きていこうと決めたんだ。その時の彼の気持ちを想像すると胸がギュッと苦しくなる。諦めと怒りとやるせなさでぐちゃぐちゃになってたんじゃないかな。
でも、マリソルと出会えたことはオットーにとって本当に幸運だったね。彼女がオットーの心を溶かしてくれて本当によかった。
人はいくつになっても変わることができるし、一人きりでは生きていけない。誰かと関わり合いを持たなければ生きていけないんだな、としみじみ。
エンディングで流れたオットーと子どもたちの写真にはグッときてしまった。
2024年 5本目