いかえもん

ゴールデンカムイのいかえもんのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.0
原作は読んでないです、アニメも観てないです、の状態で観に行きましたけど、面白かった。ほどよく漫画的な要素も入れながら、アクションはかなりの迫力。さすが、「キングダム」と同じ下村監督さんだなと。特に最初の日露戦争のシーンは海外の戦争映画の作品を思い出させるくらいすごくて、冒頭であれだけのシーンを持ってこられたことで、これは大丈夫だなと安心できた。

キャラクターとしてはなんといっても玉木宏が最も個性的かつ狂気の人物で、脳汁出てきたときは、ひえ~!!!ってなった。矢本悠馬くんもいい役だったなぁと思う。

最近のアクション大作にしょっちゅう出てる印象の山崎賢人くんも、またお前か…とは思わせなかったし、キングダムの時のやんちゃな少年っぽい役柄とは違ってもう少し大人な役柄で全然違う雰囲気を出してた。天性の才能っていうのもあるけど、俳優ってやっぱり経験を積むほどに上手くなるもんなんだなと改めて思った。こういう大作で、原作があってキャラクターが固定している人物を演じるプレッシャーもある中で、彼はよく頑張ってると思う。

アクション映画を作るとなると、演技力+アクションということになるので、セリフを覚えて演じるだけでなく、アクションを行うにあたっての基本的なトレーニングと映画の中でのアクション演技が必要になる。それにはそれなりに時間がかかるし、身体能力の高さも求められる。そうなると、山崎賢人くんのようにずっとアクション映画に出続け、鍛えられっぱなしの俳優さんは一からやる俳優さんに比べて絶対的な即戦力になる。だから彼は重宝されているんだろうと思う。おまけに彼はこれまでのところ、興行成績をがっちり上げてくるという形で結果を出している俳優だし。今後も彼には「陰陽師0」、「キングダム 大将軍の帰還」と大作が控えていて、「ゴールデンカムイ」もシリーズ化は間違いない。彼に勝てるような若手のアクション俳優が出てこない限り、彼はこのまま走り続けなければならないかもしれない。そう考えるとちょっと身体もつのか心配になるし、いつか燃え尽きちゃうんじゃないかと思ったりする。
そうならないように、アクションのできる若手俳優をもっともっと層を厚く育てていってほしいと思う。山崎賢人くんだけに背負わせるのはかわいそうすぎる。

昔は私も日本のアクション映画は面白くないと思っていたけど、最近はほんとにレベルが上がってきて劇場に観に行こうという気になるようになった。

日本も含めてアジア系俳優のアクションは身軽で動きがスピーディーで、そういうアクション映画はハリウッドにも引けを取らないと思うので、これからも日本を含めアジアのアクション映画を応援していきたい。