【詳述は、『ザ·モール』欄で】半世紀前のソ連邦の一部とされてたリトアニアで、メカスに遅れること四半世紀、アメリカ亡命=移民を果たした男の、ニクソン·キッシンジャー·フォード·ブレジネフまで揺さぶり、互いを向き合わせた、(映画のような過酷で突拍子もない)数奇な運命が題材の、ドキュメンタリー。本人の、計算·世渡り·狡さに見向きもしない、価値を外に求めない·当然の事の実現を果たすに向かうだけの、真正直さが、逆に世界に足元を見詰め直させるベースを与えてく。

EUフィルムデーズ2022

米ソ冷戦下、ソ連船から米国船の甲板に跳び移り亡命を希望したリトアニア人が、元の船に戻されてしまい‥
事件自体がなかったことにされてもおかしくない状況で主人公は良い協力者や運に恵まれたと思う。

乗り移った船や収監された刑務所を再訪問してテンションが上がっているおじいちゃんがとても可愛い。特にご本人による亡命シーンの実演は必見。壮絶な体験だったろうに‥きっとその後の人生を幸せに過ごせたことなのかな。
ソ連支配下のバルト三国の状況を世界に知らせたという意味でもとても大きな意味を持つ事件。この世界には知らないことがまだたくさんある。今自分が持っているものに価値を見出だそうと思った。