律

パレスチナのピアニストの律のレビュー・感想・評価

パレスチナのピアニスト(2020年製作の映画)
4.0
日々伝えられるロシアのウクライナに対する、そしてイスラエルのパレスチナに対する攻撃(そもそもが何十年レベルの話ではあるけれども)などの現状を踏まえた上このドキュメンタリーを見ると、何とも複雑な気持ちになる。

ミシャは成長期ということもあって、冒頭と比べると最後の方はかなり身体が大きくなって、その成長に目を見張る。
周囲にも恵まれているようで、天賦の才に加えて良い師匠に出会えたのも良かったのだろうと思う。
登場した人物たちは、今はどうしているのだろう。
自由に師匠の元へ指導を受けに行けないような状況のミシャだけど、この映像時点では、それでもまだ「恵まれた環境」なんだろうと思えてしまうのが、パレスチナの現状なのがとても苦しい。

自分のやりたいことが、自分ではどうにもならない要因で妨げられない世界を、才能があろうがなかろうが、全ての人が脅かされない世界を望む。
律