胸ポケットにすあま

1秒先の彼の胸ポケットにすあまのネタバレレビュー・内容・結末

1秒先の彼(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

・オリジナル版の存在を知らずに先に鑑賞
・本作や宮藤官九郎さんを好きな人は読まないでほしい


話自体は面白かったけど何だかモヤモヤして、帰宅後すぐにオリジナル版を鑑賞。その上で監督・脚本の方々のインタビュー記事を読みました。
結果、この先「クドカン作品だから」という理由でドラマや映画を観ることはないだろうなと思った。

まず、男女逆転の発想が監督や脚本家から出たものでないということに驚いた。
そのことでシミケンの起用に納得した。悪ノリというか、AVの時間停止モノから発想を飛ばしたのでは?

日本版の男女逆転は、動けない相手を自由にできてしまうという暴力性を薄めるために、真剣に考えられた案だと思っていた。でも制作の中心の2人が「言われてみればそういう見方もできるね」くらいの意識だったので残念すぎる。意見を取り入れるという意味ではいいと思うけれど。

映像を作る立場にいるからこそ、もう少し自分たちが持つ暴力性を自覚してほしいと思った。スピルバーグはついこの前の作品で映像作品を作ることの業に触れていたのに…。


そのほかの日本独自の仕掛けや、俳優さんたちはとてもよかった。
パピコのところも好きです。