いこい

わたしの幸せな結婚のいこいのレビュー・感想・評価

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)
5.0
原作小説漫画ともに履修済。

出演者の皆さまが本当に美しく眼福。
この作品の何より素晴らしいところは、レトロとモダン、和装と洋装のどちらも楽しめるところだと思う。大正時代って最高!目黒さん演じる清霞様の着物姿が本当に美しく、それだけで胸いっぱいなのに、軍服姿もたっぷり見せてくれる。しかしそれだけではない。ポニーテールが美しいと思っていれば、唐突にハーフアップ。戦闘中のマントもかっこいいがそろそろ...と思った次の瞬間にはマントを脱いですっきりとした軍服姿の出で立ち。
私たちの求める全てを与えてくれる、それがなろうだと知る。

今田さん演じる美世はとにかくかわいくて目が大きい。人間の黒目の大きさは絶対に一緒ではない。次作があるのであれば、美世の洋装をぜひ見たい。

ストーリーに関しても性急さはあるものの、スピード感があって見やすかった。
とくに原作の美世はその生い立ちゆえの自己肯定感の低さがかなり目立ち、正直巻が進むごとに若干の退屈さが生まれてしまっていた。それが映画では脚本や今田さんのお芝居で緩和されており、愛されて自信をつけた様子が伝わってきた。細かい部分で原作との違いがあり、新鮮な気持ちで楽しめた。

感想の多くにあるように、映像の不自然さは一切なく、最後まで真剣に見ることができた。役者さんたちのスタイリング、表情、映像美、さまざまな視点から何度でも楽しめる作品。
時代劇が好きな人やSFが好きな人など、さまざまな人に刺さると思うので、ぜひ劇場に足を運んでみてほしい。
いこい

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