幅のある好い演者になったもんだと、満を持して登場してそのキャラクターの存在に説得力を持たせるジェフ・ゴールドブラムの佇まいよと、詰まりそういう事ですよね。
プロム会場が炎に包まれる予感を残して一旦幕を引く「キャリー」みたいな。
射精寸前で終わられたらそりゃ興奮と渇望に満たされるも当たり前、と思わなくもない訳ですけれども。
複雑な内面を持ち複雑な感情を抱き複雑な状況に置かれたものたちが今後織り成す続く展開が、気になる、という意味では確かに素晴らしいセットアップだと思わなくもない訳ですけれども。
分かり切った結末に向かうまでに大きな捻りでもあるのかしら、と、そんな期待を抱いて臨んでしまいましたが為に。
耳を貸さずとも聞こえてくるほどの前評判の高さはあたいにとっては徒となったかしらね、と。