ベルベー

とおいらいめいのベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

とおいらいめい(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

アメリカが「ドント・ルック・アップ」でイギリスが「サイレント・ナイト」なら日本は「とおいらいめい」だ!世界滅亡に戦ってる(つもり)のアメリカ、斜に構えるイギリス、感傷に浸る日本と見事にお国柄が出ているのではないでしょうか。

しかし興味深いのは原作の舞台は2004年ということで、それが2022年に海外の作品と共鳴する映画になるとは。当時だと9.11からのイラク戦争が背景にあったのだろうか?今やコロナに戦争になんでもありな世の中。世界滅亡はノストラダムスの漠然とした予言より身近にある。気がする。気がするのに1999年の時より落ち着いているのは私が大人になったからか、世界への諦めか、慣れか。単純に歳取って死に近づいているからか。

「ベイビーわるきゅーれ」シリーズでお馴染み髙石あかりが本作では見事な泣きの芝居をしていることに注目。器用な女優で、ポスト今田美桜なんじゃないか。そういえば「わたしの幸せな結婚」では姉妹役か。

正直絶対150分も要らず、前半非常に退屈だったんだけど後半は見応えがありました。日本が世界の終わりを描いたらこうなる。同年「KAPPEI」という世紀末への喧嘩腰ドヘンタイアプローチを繰り出した怪作もあったが!こっちの方が正統派です!流石に!!!
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