maro

ミセス・ハリス、パリへ行くのmaroのレビュー・感想・評価

4.0
2022年日本公開映画で面白かった順位:27/172
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★

なんて素敵な物語なんだろう!!
夫を戦争で亡くし、ひとりで生きてきた女性が、1着のドレスと出会って外に飛び出し、人生に彩りが生まれるっていう流れが秀逸!!
それだけ、ファッションには人生を変える力があるってことだよね。

この映画でとにかく推したいのは2つ!
夢をあきらめないハリス(レスリー・マンヴィル)の姿勢と、ディオールの美しいドレスたち!
ファッション好きな人は、人生一度ぐらい、メッチャ惚れる洋服に出会うことがあると思う。
今回のハリスもまさにそれ!
家政婦として働く彼女が、勤め先で目にしたディオールのドレスに一目惚れ。
お値段なんと500ポンド!
今の日本円だと250万円~400万円ほどで、ハリスの年収の2倍ほどだそう。

そこでハリスは躊躇するどころか、「何としてでも買う!」つって、500ポンド貯めちゃう。
たかが服1着のために?
ただの布だぜ?って。
だけど、本当に欲しい服ってがんばれちゃうよねー。
それを手にしたときの喜びと、着ているときの高揚感って、すごく快感だから。

で、パリに飛んでクリスチャン・ディオール本店に行くも、威圧的な支配人のコルベール(イザベル・ユペール)に追い返されそうになる。
嫌な人ではあるけれど、彼女は彼女でディオールの伝統を守ろうと思ってるから、着る人を選びたいんだよね。
ただ、嫌な人って彼女ぐらいで、他のディオールの社員はみんな親切でいい人たち。
ロンドンから500ポンドの現金を持って、はるばるやって来たハリスのためにドレスを作ってあげたいんだよ。
まあ、ハリスが"現金で"支払おうとしていたってのも大きいんだけど(笑)

そうやって紆余曲折を経ながら、ハリスはオートクチュールのドレスを作ってもらうことに。
このハリスの夢に向かう姿勢に元気をもらえるんだよ。
家政婦で決して裕福とは言えない生活を送る中で、ディオールのドレスを買うっていう夢を持って。
お金持ちしか相手にしないディオール本店でも、物怖じせずに「ちゃんとお金を持ってきたんだから売ってよ!」って主張できる。
しかも、ハリスってすごく優しくて親切で、無償の愛を与えるような包容力がある。
それは年の功かもしれないし、家政婦という仕事で培われたのかもしれない。
まわりの人たちがハリスにいろいろ協力してあげるのも、そういう彼女の人柄と夢に対する姿勢に感化されたのかなって思う。
ラストも素敵すぎる展開でね!!
ハリスと関わった人たちの友情と感謝の連鎖がこうなるのかって、、、涙なしには観れなかった。。。
ディオールのこと、ものすごく好きになります(笑)

そして、この映画を彩るのがディオールの美しいドレスの数々!
クリスチャン・ディオールの全面協力によって、当時のデザインを再現したメゾンでのファッションショー!
これは見惚れちゃう。
公式のインスタに載ってるからぜひチェケラ!!
https://instagram.com/mrsharris_2022?igshid=YmMyMTA2M2Y=

そんなわけで、観ると元気が出る素敵な映画!
人はいくつになっても夢を持てるし、それを叶えることができるという前向きなメッセージは、多くの人に希望を与えてくれると思う!
maro

maro