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ミセス・ハリス、パリへ行くのmiumiuのレビュー・感想・評価

4.1
公開時、なかなか時間が合わなくて観られなかった作品をやっと鑑賞。
ポール・ギャリコの小説の映画化作品。
夫を戦争で亡くし、家政婦の仕事をしながら細々と暮らしているミセス・ハリスが、クリスチャン・ディオールのドレスに魅せられたことでコツコツお金を貯め、パリに渡ってドレスを手に入れようとするストーリー。

ジャンル的にはヒューマンコメディになるのかな?
お人好しかつ決して若くはないミセス・ハリスが、善意あふれる行動と優しい性格でみんなに応援され、紆余曲折を経てディオールのドレスを手に入れる過程にクスッとしつつめちゃめちゃ泣いた。
労働者階級のミセス・ハリスをディオールの従業員が応援しまくってくれるあたり、さすがフランス革命の国という感じ。
(いち従業員役がイザベル・ユペールなの、豪華だな…!)

一方で気になったのが、女優志願の頭カラッポそうな若い女の子が本当に単なるおバカキャラだったところ。
「2020年代の映画なのにそういう設定?」と思ってしまったな… 原作小説があるとは言え、何とかならなかったのか。
大人の女性を持ち上げるために若い女の子を貶す描写があるのは好きになれないなあ。

とは言え、クリスチャン・ディオール全面協力の衣装は眼福。
年齢なんて関係なく、ときめいたものに忠実でいよう! と思える素敵な映画だった。
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