あずき

天間荘の三姉妹のあずきのレビュー・感想・評価

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)
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愛ってなんだろう。
命ってなんだろう。

ただただ、寺島しのぶさんの
口が悪いお母さんがいとおしい。

大島優子さんのどこまでも
優等生なのぞみさんの優しさ。

門脇麦さんの自由な
それでいて儚げなかなえさんの
愛に生きる姿。

三田佳子さんの財前さんの
潔く若者に手を差し伸べる強さ。

山谷花純さんの優那の
脆さと弱さ
そして他者にきちんと頼り
救われ、立ち直っていくしなやかさ。

永瀬さんの駄目なお父さんの
説得力とユーモア
そして、瞬間をとらえ続ける
カメラマンの矜持。

そして、大好きなのんさんのたまえ。
皆に願いを託されて
生きがいを持った姿。
迷いなく、よどみなく
笑顔で手をふる姿。
言葉にはならない。
やはり、彼女は希望だ。

何もかもが、あまりにも生きていて
煌めきに満ちていて眩しく
生きているのか
死んでいるのか、わからなくなる。

そばにいる。
そばにいるのだ、ずっと。

死んでいる人は生きているし
生きている人は
死んだ人の分の命も
やっぱり生き抜くのだ。

どんなに恐くても
大変でも。

死んだ人の望みを
わたしたちは
この身のうちに抱えている。

あなたの分も生きます。

のぞみ、かなえ、たまえ。
あずき

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