このレビューはネタバレを含みます
なんとも景気よく首が飛ぶ飛ぶ。
減点方式で観ると目も当てられないが、加点方式で観ると100点満点を軽く超える。恐らく内容の話をしても信じてもらえないのではないだろうか……という、ハチャメチャな作品だった。
最初こそ陽キャ集団が血祭りにあげられる王道のホラー映画を装っているが、途中から雲行きが怪しくなってくる。
withオカムロさんの地獄のような世界に変わり、首があちこちに転がっている。オカムロさんと首を刎ねられる人々の描写は、オカムロさんが社会に浸透していく様を見事に描いていた。
正直、内容に整合性なんてものを求めるのはお門違いで、終盤の怒涛の展開をみれば全く気にならなくなる。ラストのロケットランチャーの痺れること……。今までの修行は何だったのか……と頭を抱えたくなるが、その勢いや良し。劇場で思わず笑ってしまった。爆散する真オカムロさんに、一切余韻を感じさせない幕引きは、見事としか言いようがない。
ある視点からみれば、今年1と言っても良いかもしれない作品だった。松野監督の次回作に是非期待したい。
しかし、伊澤さんのアクションは相変わらず凄かった。あの漫画アクションはもっと世に知れ渡ってほしいものである。