ロシアのChukotka地方で鯨の解体を手伝う少年Leshka(Vladimir Onokhov)が主人公。インターネットが最近接続されたらしく、停電になっても、発電機を使ってアダルト・セックスチャットのサイトで見つけた少女に惚れ込んでしまっている。図書館で英語を習い、ウエブキャムのFree Credits の少女、HollySweet999に話しかけている。アメリカのデトロイトに住んでいると思い、会いに行こうとするまでの経過を少年の心や行動の辛辣さや不毛に近い土地での若者の生活を大人の伝統的な生活の中で描いている。こういう感情って人生の中で、一瞬の時期になるんだけど、善悪も省みれず、ただ会いたい気持ちが募るだけの少年。これが上手に描けていて、最後の方で、国境パトロール、ブロックさんが『Welcome to the USA』という、この落ちが気に入った。『マシュマロの味』も。この映画作品にパンチを与えてくれていて、少年の今までの葛藤を『若気の至り』として許すことができた。観出した時は馬鹿らしく思えたが、こういう経験を通して大人になっていくんだね。
このように、86kしかないけど、アラスカまで辿り着けない人々の話を聞いても、HollySweet999に火がついたように夢中な少年Leshkaの心は冷めていかない。それに、架空の人物とも言える、ネットのHollySweet999が話し中だと、少年Leshkaは友達が彼女と話していると錯覚し、嫉妬が募り見境が付かなくなり殺してしまう(実際は気を失う)。分別を失い、アラスカに向かう。 でも、そうは問屋が卸さない。。。前に戻るが、『Welcome to the USA』が若気の至りを教えてくれるね。おじいさんの『Take me to the Tundra』の後で、『腹が減ったよ』と言った時の微笑みを忘れることができない。