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ファンタスティック・プラネットのbのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ドラーグ族という青い巨人とドラーグ族に事実上支配されてるオム族(およそ普通の人間と変わらない種族)がいる架空の惑星が舞台のSF作品。

正直この映画けっこうな鬱映画なんじゃなかろうか。少なくとも前半部分はあきらかに作り手の不快なものをぶつけてやろうという悪意を感じる。
前半はドラーグ族(青い巨人)の視点でオム族(人間っぽい生物)が玩具のように弄ばれているシーンから始まる。その光景はまるで虫けらで遊ぶ人間を見てるよう。子供の頃、ありんことかで遊んだことがある人も多いのではと思うが、その時のありんこの立場になった気分に強制的にさせられ、目眩がする様な不快感を味あわされる。これこそ究極の思考実験かもしれない。
アニメーション的な快楽が全くないおどろおどろしい悪夢的映像がそれを助長している。


この映画中盤までこの様な不快なシーンがずっと続く。例えばオム族をペットの様に飼ったり、無理矢理オム族同士を闘わせて楽しんだり。これも人間が虫や動物にやらせてることそのものなので人間のエゴや傲慢さを視覚的にこれでもかと叩きつけてくる。
このままだと不快なだけなのだが中盤
ドラーグ族からオム族へと視点が切り替わる。ここから個人的には物語がようやく面白くなってきたように感じた。
オム族たちは主人公の少年を中心にドラーグ族から得た知識を活かしてドラーグ族に反撃しだす。それまで弄ばれるだけだったオム族が反撃する姿は流石にカタルシスがあった。
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