くじら

ファンタスティック・プラネットのくじらのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 絵が絵画みたいな不思議な世界観なのがよかった。本の挿絵が動いたらこんな感じかなってくらいの動きだったけど、この映画の淡々とした雰囲気に合ってたと思う。

あらすじ
 人間より大きい種族に知的生命体だとも思われておらず、ペット用か駆除対象となっている人間たち。主人公がペットとして飼われるうち、子どもの教育用の輪っかで飼い主の子どもと勉強したことで知識をつける。隙を見て逃げ出した主人公は人間たちの集落に合流し、大きい種族の言葉が分かることや輪っかを使って人間たちに知識を付ける。
 人間掃討作戦の時に命からがら逃げ出した主人公やその他人間たち。人間たちは大きい種族を1人殺した。また、ロケットの廃棄場で輪っかから得た知識を使って大きい種族たちの決定的な弱点を叩く。
 人間たちに知能があることに気づいた大きい種族は人間と和解する。

感想
 知能があるから迫害などをやめようとする動きは上から目線だなと思った。でも、人種差別なども動物ではなく奴隷でもなく同じ人間だという認識から変わっていったと思う。なので、優位に振る舞う側の考えを変えなければ変わらないし、その一番が優秀さ、同じように知能があるということに気付くことが見直すきっかけになると考えると納得した。ただこれを大型哺乳類の保護の議論で考えると(鯨イルカと家畜たちの差とかの話)難しいテーマだと思う。(菜食主義にすべき、そもそも漁獲量などをきちんと管理し持続可能にすべきという議論は置いておいて)
 他の宇宙人と精神で交信してエネルギーを得るみたいなところSFだなと思って見てた。大きい種族たちがあの精神を飛ばすのがアイデンティティだと強く思ってたら、それができないであろう人間たちとまた大きな溝があったのかなとも思った。
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