BSSTOにて。2022年製作の短編。
どこまでも白くひろがる雪景色、健気な子どもたちの表情、母親の緊迫した様子、そして極限まで絞り込まれた「音」。
今までフィンランドについてぼんやりとしか知らなかった。「森と湖の」美しい国、オーロラ、トナカイ、北欧家具とかムーミンとか。
でも、実はスウェーデンとロシアに交互に支配されてきた「緩衝地帯」。開明的なロシア皇帝による「自由の時代」とその終焉を経てフィン人たちが独立を宣言したのは1917年。その後も戦争が繰り返されてきた難しい国なのだった…。特に「島」がある辺りはロシア国境が近い地域。
「冬戦争」では圧倒的な人数で攻め込んだロシア軍に対してフィンランド軍は徹底抗戦したとされている。
ああ。これが2022年製作であることの意味!
子どもたちにとって危険なのは、自然の厳しさだけではなかったんだ。
タイトルの「白いブランケット」にハッとさせられた。