このレビューはネタバレを含みます
久しぶりに、観て良かった映画。
多分映画館じゃなかったら、停止してしまうと思う。それくらい目を背けたくなる現実だった。
私は沖縄県民です。こうやって映画館で見物のように見ている自分や周りの観劇者たちにも非があると思った。ポップコーンにコーラ飲みながら映画見てる場合じゃないなと思った。
こういう世界で生きている友人達がいるのに。見てみないふり、そもそも気づいていない。本当にアホ!!!
彼女達は、幸せに暮らしたい、が目標ではないんですよ。普通に暮らしたい、なんですよね。
助けを求めたらいいのに。クズとは離れたらいいのに。そんな簡単なことじゃない。
他の生き方を知らない、苦しさを伝える言語を持たないことが、どれだけ足枷になるか。
貧困に陥っていくんじゃない、産まれた時から貧困。環境が貧困。
正直、ないちゃーが沖縄訛りの演技をすることに抵抗があって、上映時間それに耐えられるかなーと思っていたけど、アオイ役の花瀬さん、まじで上手だった。話し方もだけど、歩き方、笑えないのに笑うしかない感じ、その中にもある愛。
(最後らへんアオイに頭かち割られる人は役柄的にもだし、訛りが下手くそすぎて胸くそだった)
監督、この映画をつくってくれてありがとう。意図的に沖縄の役者じゃない役者を使ったんだなと。納得しました。遠いところの話だね、で終わらせないという気概を感じました。
SDGs誰ひとり取りこぼさない、がラジオから流れてくる場面。政府が理想論を語っても当事者は他人事。苦しい。どうしたらいいの。でも何かしたい。
アオイの衣装にもこだわりを感じた。
GO THE DISTANCEとか。こういうの好き。
映画の余韻を感じさせる唾奇の曲が良かった。
できるだけ多くの人に見てほしい。