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Birds, Orphans and Fools(英題)
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『Birds, Orphans and Fools(英題)』に投稿された感想・評価

[自由は煌びやかな万華鏡の如く] 99点

超絶大傑作。1968年のヴェネツィア映画祭に監督二作目『Zbehovia a pútnici (The Deserter and the Nomads)』を出品したユライ・ヤクビスコは"スロヴァキアのフェリーニ"という称号を手に入れる。そんな彼も、同年に発生したプラハの春に対するワルシャワ条約機構の軍事介入を目の当たりにし、フランスと共同資本で本作品を製作し始めた。翌年に封切られた本作品は当然の如く当局から上映禁止とされ、カレル・カヒーニャ『耳』やイジー・メンツェル『つながれたヒバリ』、そして前作などと全く同じ運命を辿ることになる。それはヤクビスコの監督生命も同じだった。

本作品の主人公は両親をナチに殺されたユダヤ人少女、両親を共産主義者に殺された少年、両親をユダヤ人に殺された少年という三人の孤児である。彼らの奇妙な出自は互いを仲間のように深く結びつける働きをし、戦争によって打ち捨てられた彼らは同じく戦争によって打ち捨てられた壊れかけの教会を舞台に子供のように浮かれ騒ぐ。"人生は美しい!"を合言葉にカラフルな世界で遊び騒ぐのだ。チェコスロヴァキア・ニューウェーブの代名詞とも言えるワードローブは勿論のこと、ベッドからピアノから銅像から兵器に至るまで、彼らは徹底的に遊び尽くす。イゴール・ルーザーの動き回るハンディによって導入される狂乱の世界はまるで万華鏡のように煌びやかで美しいし、ズデニェク・リシュカの脳天気な音楽は孤児の子供じみた現実逃避を天国に変えてくれる。

しかし、彼らは現実世界から目を背けているに過ぎず、彼らが享受しているはずの自由は紛い物でしかない。些細な罪で逮捕され1年間収監されていたヨリックは、童貞で奥手だったアンドレイがマルタと結婚していることを知り、同時にアンドレイとマルタもヨリックから覇気が完全に抜けきっていることに気が付く。本来啀み合ってもおかしくない出自を持つ三人は、理想的な自由の中では対等に愛し合っていたが、それが崩れた今"持たざる者の妬み"によって殺人が起こる。失楽園→カインとアベルみたいな流れを見ているようであり、それは独立後間もなくナチス、そしてソ連に蹂躙された祖国の歴史とも重なる。

本作品は共産主義時代にタブー視されていたチェコスロヴァキア独立の英雄ミラン・シュテファニークを初めて登場させたスロヴァキア映画でもある。ブラドの丘にある彼の銅像を訪れたヨーリックは彼が自分の父親であると明言する。その一言には二次大戦と共産政権時代(当時は現在進行形だった)の暗い歴史が凝縮されていて、計り知れない重みがある。また、シュテファニークは同じく独立に関わったマサリクやベネシュとは異なり、スロヴァキアの未来を知ることなく1919年に飛行機事故で亡くなっており、本作品で度々不自由のメタファーとして登場する飛べない鳥たちには墜落死した彼のメタファーも含まれているのかもしれない。愛していた女性を殺し、教会に捨ててあった彼の銅像とともに一生を終える皮肉は何物にも代えがたい。しかし、ヤクビスコは冒頭でこの悲劇を明かした上で、"主人公がそうするように笑ってやってくれ"と述べている。そう、これは映画なのだ。世界は"こんなこと現実に起こるはずがない"と笑い飛ばせるべきなのだ。ヤクビスコ版『ひなぎく』、或いは東欧の『突然炎のごとく』とも呼べる本作品はこうして幕を閉じた。
歩く肉

歩く肉の感想・評価

3.8
長年観たかった映画で、いつの間にかYoutubeに良画質でアップされていて感動。ということで満を持して視聴。

脈略の無い遊びに興じたり、支離滅裂な自由を謳歌したり。混沌な世の中を子供のような無邪気さで必死に笑い飛ばすさまは、予想以上に『ひなぎく』と異曲同工の趣があった。まさにcourage for foolery。

一見荒唐無稽に見えながら、所々思惟深い発言を放ち、箴言を見せつけられるなど、あざとさが若干目立つのは、あまり好みではないが、男ふたりと女ひとりのアナーキックライフは、いろんな映画に似ているようで、でもどれとも似ていないようで、不思議な持ち味を持っていた。間違いなくもっと知られて然るべき映画。
ままま

まままの感想・評価

3.4
60年台後期のチェコスロバキア映画はほんとに魅力的