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窓辺にてのojiのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.2
東京国際映画祭2022観客賞!
今泉監督が散々最近語っていることをストレートに受け取れた

少し前だったら、こういう大人たちは痛々しいし、恥ずかしいし、なんなら反面教師的な存在として据えていたけれど
歳を重ねて経験が増えてきたからこそ、自分と重ねてしまったり、その台詞は自分への台詞だと受け取れたり。
これらが悪い意味ではなく、みんなそういうものを抱えているよなぁと許容された気持ち。

とりわけ、市川が語る"自分の好きという感情が他の人のそれとは違う"と気づき項垂れる描写、少し前に思い悩んだ「自分には他者への愛があるのか」「愛とは何か」という自問自答した時期と重なったのは、思わずスクリーンから目線を逸らした。けど、それでも誰かの役に立ってる市川に、答えの出ないフィールドだけが自分の全てではないと、姿勢を教わった気分。おそらく、市川自身も意図せずそうなったのだろうけど 笑

撮影が四宮さんという答え合わせに、よりこの作品への安心感が見終わってから出てきた
終盤の小津さんっぽい画がやはり好き
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