mare

春のmareのレビュー・感想・評価

(1971年製作の映画)
3.0
かなり抽象的で想像を要求させ続けたまま進行していく完全なイメージの映画だった。逃げ続ける男と農家の生活が同時並行していきどうしたって繋がりを意識させようとしているが決定的なことは何もわからない。あまりにシンとした中で突然行われる動物への暴力はなかなか食らい、タブーを恐れないグロテスクがより命という根源的なテーマを浮かび上がらせる。こういうザラザラした画面で少女が背徳的な領域に突入していく感じは「小さな悪の華」を思い出した。作家のやりたいことはわかるがこういうアート観はイマイチ乗り切れない。
mare

mare