狭須があこ

ザ・メニューの狭須があこのレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
3.6
「食うんじゃない!味わうんだ!」って言われたから味わってたのに急に「食え!」って言われてめっちゃ笑ってしまった

思ってたよりまともな料理が結構でてきてホッとしたー。まぁどうせ、初っ端から人肉とか入ってんのかなー。くらいは思っていたので、ちゃんと料理人だねぇ、えらいえらい。

めちゃくちゃな繊細さが料理に出ているうちは多分才能になっていたのにね。
料理が好き過ぎて、料理から離れてしまった悲しき料理人…気づけばヴィラン。
よくあるよくある。

でも、よくある料理系のサイコって「食べる行為へのフェティズム」から派生した狂気が多いので、「奉仕という行為への執着」から派生した狂気はなかなか新鮮でよかった
記憶に残る、衝撃的なメニューを…客に与えたい…!

取り返しのつかないところまで来てしまった哀愁は感じさせつつ、割と「狂気のレストラーン!」みたいなとこに留まり、ヒーロー映画にもなれない。
クラシックの流れるレストランで食べるジャンクフードのようで…

私やっぱレイフファインズ大好きやわ(気づきを得た)

ニコラスホルトは屈託ない笑顔とキラキラの瞳のせいで、大体どこでもヤバイ奴に心酔させられてんのおもろすぎる
狂気のアホでよかった
ここまで振り切ると一周回るな

巻き込まれたらたまったもんではないけど、この映画を見ている人には登場人物のほとんどが関係なさそうに描かれてて、こっちと一線を引いてくれてるので俯瞰で面白がれた
特別な人たちの特別な体験だよね。
いいなぁ!(他人事)
狭須があこ

狭須があこ