億千

カラオケ行こ!の億千のネタバレレビュー・内容・結末

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

待ってこれはさぁ…「ファミレス行こ」上巻を読んだ後だからそう見えるの?それとも綾野狂児の色気がけしからんからそう見えるの…?

めちゃくちゃ瑞々しいラブストーリーだったんだけど…。

紅の歌詞がこんなに2人の関係性にリンクしてるなんて思いもしなかった…英語部分の和訳(関西弁)のアイデア天才か…?

映画ならではのアイデアといえば、予告を見た時に、原作表紙の狂児が聡実に傘を差してあげてる画があって、でも空は晴れててどういうこと?と思っていたら、まさかあんなに自然な流れでストーリーの中であの画が再現されているとは…!天才か?

原作好きが入れて欲しいエピソードは絶対外さず、それでいて隙間を丁寧に新しい設定で埋められていて…。それが全然不自然ではない。やはり野木亜紀子先生は半端ない。

狂児の初っ端からおかしい聡美くんへの距離感の再現度がめちゃくちゃ良い。すんごい距離詰めてきたと思ったら、「聡実くんは子どもやもんな」って急に線引いてくるところとか…お前そういうとこやぞ。聡い果実…さ→と→み↑くん…。てか綾野剛歌上手いな?

この映画のキーは確実に聡実くんの「声」だと思うんだけど、実際に聡実くん役の齋藤くんは撮影時に変声期を迎えていたようで…奇跡のキャスティング。最後の涙ながらの「紅」にはマジで魂篭ってた。

名刺をカラオケに置いてきてなかったし、齋藤くんを高3に見せるのはさすがに無理あるしで、ラストはどうするんだろう?と思っていたら…もう感服ですわ。風景で時の流れを説明して、セリフで刺青のことを理解させて…天才じゃん!!!

久々に周囲に、相手の好みとかを踏まえる必要なく薦められる映画!
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