ヤクザ×中学生×カラオケ。
文字の羅列だけを見るといかにも駄作が出来上がりそうな雰囲気が漂ってはいるものの、フタを開けるとそこには掘り出し物の良作があった。
綾野さんの「キモイ裏声」は最高だったし、齋藤くんの関西弁も聞いてて良かった。
この作品、キャスティングの観点は120点を取ってて、個人的にはその点だけでももう満足に満たされてはいるが、やはり一番この作品でナイスな点は、笑いのセンスにある。
切れ味バツグンの緩急が織りなすこの笑いは「首」を彷彿とさせて、「中学生と絡むヤクザ」というキャラ造形に見事にマッチしていた。
見終わったあとの、どこか愛おしく思えるこの余韻は、きっとみんなが絶賛する大きな要因の一つであろう。