映画男

カラオケ行こ!の映画男のレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
2.8
カラオケルーム、合唱会場、団地、教室、車中といった閉鎖的な空間のみで物語が進むから窮屈感は否めない。たぶんコロナ禍で制限があったのだろうが、やっぱりもどかしい。屋上でなんとか開放感を演出しようとしたのかもしれないが、雑居ビルに囲まれた地形で、あまり機能していない。劇中で映画を上映する演出はどう転んでもシネフィルのこれ見よがしの嫌な部分が垣間見えてしまうので基本的に嫌い。自転車泥棒に関しては本筋と絡んでいないので蛇足。チャンス大城はミスキャスティングだとおもう。怖いヤクザと合唱部の中学生が絡むギャップが面白いわけで、ヤクザは最低限怖い存在にしておかないと、その辺の笑いが霞んでしまう。終始不満の拭えない作品だったが、原作が好きで、少なくとも和山やまのオフビートな世界観は描かれていたとはおもう。劇場で鑑賞したが、水曜サービスデイで客席は婦人たちで埋め尽くされていた。ガーシー砲があろうとも関係ない綾野剛の圧倒的な人気を実感。
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