映画男

リングの映画男のレビュー・感想・評価

リング(1927年製作の映画)
3.5
映像だけで伝えられる演出と、イメージカット、ディゾルブの使い方に痺れた。学びしかない。物語はといえば、貞操観念どないなっとんねんと言いたくなる嫁が旦那の感情を掻きむしり、それでもう旦那の悲壮感がヒシヒシと伝わってくるから、観ていて辛かった。人間社会の弱肉強食をあからさまに見せつけられた。気の抜けたシャンパンの切なさよ。だからラストの試合、そりゃレイジングブルやロッキーに比べたら幼稚なアクションではあるけど、夢中で見た。ヒッチコックの術中にまんまとハマった感がある。最後、旦那は女に、さすがにキスはしないってところは筋が通っていて良い。多分この後2人は別れるだろう。
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