ゆうき

カラオケ行こ!のゆうきのネタバレレビュー・内容・結末

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

原作未読状態で見ました。
聡実くんはめちゃくちゃ可愛いし、狂児はめちゃくちゃ魅力的だし、おかしな関係と不器用なコミュニケーションで少しずつ近づいていく様子は甘酸っぱくてよかった。
けど、これをBLとしてみるべきなのか否かでずーっとモゾモゾしてた。
個人的にはBLでなく友情として鑑賞するつもりだったのに、どうしても「こ、これって……ラブストーリー……なのか……?」と思ってしまうほどの甘さを感じてしまって、どう受け取るべきか鑑賞中ずーっと悩んでしまった。
最後「聡実」と彫られている描写が出てくるのも、エモいはエモいけど、恋と捉えないのなら重いしな……とか変なところで素直に受け取れなかった。
とまあ一旦2人の関係は置いといて、聡実くんの中学生男子ならではの葛藤や部活の後輩くんとの衝突、先生や部員との距離感がものすごくリアルで、自分の中高時代をめちゃくちゃ思い出して切なくなった。
学校の中だけが世界の全てとなってしまいがちな中学生が、その小さい世界で奮闘しつつも、全然違う世界で生きている大人と出会って、違う場所では違う評価をされることを知る、という部分については、ちゃんと思春期中学生の葛藤を描き抜いた青春映画だったなと思う。
とにかく……狂児のことだけが、ほんとうにわからない!でもそこが狂児の魅力なんだと思う。風のように過ぎ去っていく思い出。それってまさに青春の儚い1ページそのもの。
最後紅の和訳に合わせて狂児との思い出をなぞってしまう聡実くんに心締め付けられた。ほんと……狂児ずるい男ですよ。
2人の関係をどう解釈すべきか悩みに悩んだ結果、原作を買いました。読みます。
ゆうき

ゆうき