SHIHA

カラオケ行こ!のSHIHAのネタバレレビュー・内容・結末

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最初のキティーちゃんのくだりと、
よほど歌が下手なのかと思ったら、
超絶に歌が上手いのに「教えろ!」と頼んでくる理不尽さでツボにはまった。

その後も、登場人物の会話のやり取りが絶妙で面白いので、笑い続けました。
最初から最後の最後まで、ずっと面白い。
視聴者の想像を肩透かしし続けてくる展開がたまらない。

そして、何よりも嬉しいことに、終盤に、畳み掛けるように、何度も感動が押し寄せる。

狂児を「裏声が気持ち悪い」と評した、声変わりした聡実君は、結局、狂児を思い出しながら、裏声を使って、やくざの前で見事に狂児の持ち歌を歌いあげた。

映画では、はっきりと見せなかったけど、生意気な後輩。
きっと突然に高音域が出なくなって、ソロで大失敗をやらかしたんだろうな。で、部員みんなの優しさや、変声期を迎えた先輩の部長としての苦悩の全てを理解した。涙して、部長と写真を撮るシーン。
彼は、良い部長になれるだろう。

エンドロールが終わった後の短いワンシーンもよかったです。
ほんの数秒だけなのに、いろいろと想像させてくれる。
聡実君が狂児の持ち歌を上手く歌っちゃったので、結局、狂児が最下位にされてしまったのだろう。
聡実君に教えられた通りに、大好きな聡実君を、組長に「聡実君が大嫌いだ」と言って、洒落っ気のある組長に、しっかり聡実君の名前を彫られちゃったのだろう。これはなかなかの計算された優れたオチです。
そして、さらに、、、まさかとは思うけど、
久しぶりに狂児に「カラオケ行こ」って誘われて、実は、、聡実君は狂児に恨みに思われて、復讐されるのかも、、、
やっぱ、それはないか( ´∀` )
う~ん、、でも、
もし、負けが確定したときに組長の前で「くっそ~、聡実君め!」と言ってしまって、大嫌いな名前を腕に彫られてしまったとするならば、、、しばらく連絡が途絶えていたことと言い、ちょっと不気味。。。本当は、全然、ハッピーエンドじゃなかったりして、、(-_-;) 
そう思うと、映画全体のイメージがガラリと変わる。

・・・・・最後の最後までとても面白い。

これぞ、良質なコミカル映画です。
これほどの低予算映画で、これほどの傑作を創れる並外れた監督と脚本家の才能を絶賛したい。

超絶の、おすすめ映画です。
SHIHA

SHIHA