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FALL/フォールのyksijokiのレビュー・感想・評価

FALL/フォール(2022年製作の映画)
3.9
●3行サマリ
冒険家の彼女が最愛の人である彼氏を失った失意から引きこもってたところを友人に励まされて300mの高さの電波塔を一緒に登ることになるが取り壊し寸前なので…。な話。

●感想
ワンシチュエーションかつハラハラドキドキ系としての満足度はめちゃくちゃ高かった。スリラー映画的な要素の入れ方もとても良い。意外にグロテスクなシーンも多くてそこはちょっと想像してない方向性だった。

いわゆる極限状態の演出もかなり良かった。表情や色味などによって2人の状況が伝わってくる感じがあった。ハシゴの描写とかは特に良かった。どことは言わないがヒュンとなる感じ。

ちょっとフラグがわかりやすすぎる側面はあって、まぁそれも面白さの一つとして吸収できると言えばできるのだがシナリオに乗ってる感は否めなかった。ある種の必然性が見えてきちゃうというか、裏切られる感じは中盤以降少なめだった。

サイコパス的要素がもっと込められそうだった気もするけどそこはまあご愛嬌といったところ。ヒューマンの部分が描ききれずに終わってしまってるような気もするし、そこを主眼に置きすぎないことで個人的好き嫌いを抜きにして見られるというのもあるのかも。

展開の幅をあえて狭めた上でそこに違う要素や伏線を入れ込んで面白くしていく展開はとても好みだったし、実際面白かった。強いて言えば主人公の動機の弱さというか、それする?という根本への説得力がやや足りなかったような気はした。

全体的にめちゃ手汗映画だったし普通に満足度の高いタマヒュン映画だった。

キャスト★4.0
ストーリー★3.8
映像★4.2
音楽★3.5
プロット★3.7
演出★3.6
バイブス★3.9
全体★3.9
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