最近レビューサボり気味だったので、絶対にハズさないであろうこの作品。
ナメてた奴が実はヤバいくらい強かった系映画、元DIAの特殊工作員だったロバート・マッコールが困っている人々を助けるために単身巨悪と立ち向かうこのシリーズも3作目。
監督も変わらずアントワーン・フークア監督、主演もデンゼル・ワシントンの鉄板コンビで安心して観れる今作。
色んなサイトを見ているとマッコールの経歴が元DIAだったり、CIAだったりしているのだが、確か1作目でDIAって言っていたような気がするんだけど…どっちが正解なんだろ?
まあ、強いからなんでもOK!
・良いところ
大体シリーズが続くと主人公像がブレたりストーリーが無理やりになったりするのだけれど、全くブレず一貫していて良かった。
冒頭のドンパチもただ薬を追っていたんじゃなくてその本当の目的はちゃんとマッコールらしさがありとても良かった。
これでただ薬物を追っていたとかだったら、デンゼル・ワシントンじゃなくてジェイソン・ステイサムにやらせりゃいいじゃんと言っていたところ。
やはりこのマッコールのキャラクターのブレなさが
このシリーズの白眉でもある。
負傷し、療養先で出会う人々と仲良くなってきたと思った矢先、そこを牛耳るマフィアが徐々に圧力を強めていく。
それを見て徐々にストレスを溜めていくマッコール。
リハビリもピッチを上げていく様はまるでマフィアたちの死へのカウントダウンのようにも映り、一見間延びしそうなシーンも難なく観れてしまうテンポの良さ。
そしてついに始まる“最強の最速の始まり”まさかマフィアの弟があんな簡単に退場させられるとは、、
兄の方もシリーズ1作目や2作目のようなドンパチがあるのかと思いきや、一矢報いるというとかそういうものはなく、半沢直樹も舌を巻く“倍返し”で無様に退場されてしまった。
この兄の一連のシーンはもはやアクション映画というより「13日の金曜日」とかその辺のスラッシャー映画の構図そのもの。
普通正義の主人公が死体と死にかけの奴がいる中で晩酌しないって。
まさしく良いやつか悪いやつか『わからない』
もちろん良い意味で。
ラストもこれまでのシリーズでは、助けた相手は幸せになるが、マッコール自身は孤独のままというイメージだけど
今回はマッコール自身が幸せそうな感じで終わるのが非常に良かった。
このまま彼は戦いに身を投じることなく余生を過ごして欲しい。
でも、まだ彼の活躍も観たいというのも正直なところ…
・悪いところ
唯一ノイズになったのは弟を殺した奴を探すため、憲兵の1人を人質に町民全員に見せしめをするシーン。
あそこでマッコールが出てきたのは誰かが庇ってくれるという勝算があったのか、はたまた本当に死ぬつもりだったのか、どちらにせよ愚策ではあるし、
あそこで引いてしまう兄も兄である。
あんなの出てきた瞬間に頭一発ぶち抜いて逃げれば良かったのでは?
動画撮られてたって、いくらでも脅してなんとかなっただろうし、署長だって買収してるんだからどうにでもなったでしょう。
急にあの辺から兄の小物感がすごく強くなった気がする。
そもそもあの兄弟自体そんな仲良いっていう感じでもなかったような…
兄は弟を駒のように使っているように見えたんだが…
一連のちょっとしたご都合主義は否めないがとても楽しめた作品だった。
そして、デンゼル・ワシントンとダコタ・ファニングの共演。
この映画でマッコールはなぜ彼女を選んだのか、ただ母親があの人だったからという以上の意味合いはあったと思う。
20年近くの時を超えて、助けられるダコタ・ファニング、、ファンは垂涎ものです。
“行きつけの店に行ったらサプライズで同窓会開いてくれた“気分になる映画だった。