daiyuuki

GOのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
5.0
在日韓国人三世の杉原(窪塚洋介)は、日本の普通高校に通う3年生。あだ名はクルパー。ハワイ旅行をきっかけに朝鮮から韓国に国籍を変えた父親・秀吉(山崎努)に叩き込まれたボクシングで、喧嘩や悪さに明け暮れる日々を送っている。
友だちは、ヤクザの息子・加藤や民族中学校で杉原と共に教師から目の敵にされていた同級生の元秀や先輩のタワケ。
だが、杉原にもリスペクトする男がいた。民族中学校開校以来の秀才と言われた正一だ。
ある日、杉原は加藤のバースデイ・パーティで桜井(柴崎コウ)という少女と恋に落ちる。ちょっと風変わりな彼女とぎこちないデートを重ね、気持ちを近づけていく杉原。
しかし、自分が在日であることは告白しかねていた。そんな中、正一が駅のホームで少年に刺されて死んだ。誤解が原因で起こった悲劇だ。
親友を失ったショックに愕然となった杉原は、その夜、桜井と一夜を共にし、自分が在日であることを彼女に告白する。
ところがそれを聞いた途端、桜井の態度が急変した。打ちひしがれた杉原は、やり場のない思いを父親にぶつけるが、反対にのされてしまう。
だがその時、彼は国籍や民族にとらわれない世の中を作ってやろうと心に誓うのであった。
それから半年後のクリスマス・イヴ。大学受験に向けて勉強中の杉原。夜、桜井からの電話で呼び出された彼は、偏見を払拭した彼女とよりを戻す。
金城一紀の同名小説を映画化。
在日朝鮮人の主人公杉原が、在日コリアン同士の喧嘩や日本人が在日コリアンを差別してくる息苦しい日本の現状に苛立ちながら自分の道を模索する姿を、八方破れにやんちゃに突っ走る窪塚洋介が演じていて、痛快な青春ドラマになっています。
ハワイに憧れて韓国籍になった元ボクサーの主人公の父を演じた山崎努、主人公のキュートな彼女を演じた柴咲コウも、印象的です。 
「国境線なんて俺が消してやるよ」
「広い世界を見るのだ」
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