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ファルコン・レイクのmnsのネタバレレビュー・内容・結末

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

終盤まで既視感がすごくて、ほーんという感じだったのだが、一連の、湖→無人の食卓→なんだか様子がおかしい家族、という、画としては寡黙でありながら、起きたことを雄弁に物語ってしまう数ショットあたりからグッと引き込まれた(遅い)

思えば、クロエ
(このクロエのキャラクターがけっこう良い。というのも、外側はジュブナイル映画のステレオタイプに則った「悩ましきザ・ヒロイン」であるにはある。のだが、内面は一味違って、思春期特有の一過性の微メンヘラみが、魅力的な危うさと「なんちゃって」の香ばしさの間でいい塩梅&それ込みの複雑さ・めんどくささが、恋焦がれられる側あるあるの神格化をされずに割と人間臭く描かれているから)
が繰り返す幽霊話、好きな人と2人でいる湖畔のショットにも食卓に残されたご馳走ショットの背後にも聞こえるハエの羽音、フィルムで捉えるには深すぎる暗闇…など、周到に死を連想するイメージが積み重ねられていた。

ビジュアルだけ見ると「忘れられない夏」みたいなフレーズが付きそうだけど、「忘れられない〜〜」系映画の中でも毛色が違うというか。何というかところどころの不穏さ、そして苦さが頭抜けている。あんまり覚えてないけど、Summer of 84、85あたりに近いかもしれない。

ここまで全て感覚の話。文面なのに早口。
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