良すぎるなぁ… 衝撃作!
「ひと夏の忘れられない青春」を描いた作品ではあるけど、淡く朧げな記憶が付き纏うような感覚と、何処となく危うく不穏で、今にも崩れてしまいそうな不安定な世界にめちゃくちゃ喰らってしまった。
見知らぬ世界に対する憧れと、そこに踏み入れる怖さと痛み、ある種の残酷さを湖や幽霊といったモチーフで繊細に描き切ったのが凄い。
バスティランが歳上のクロエに抱く憧れと恋心。しかし彼女の生きる世界には手が届きそうで届かない。大人になれないことへのやるせなさや疎外感は共感できる部分があったなぁ…
とんでもねぇラスト、なんとも言えない余韻が残りました。
この感情は上手く言葉に出来ないから、自分の心の中にそっと閉まっておきたい!
傑作でした。