とぽとぽ

四月のとぽとぽのレビュー・感想・評価

四月(1962年製作の映画)
4.0
本当の幸せとは?脱・物質主義!物欲への警鐘、そこから解放されて…当時にこの境地・心境に至れていたのスゴい

本当に大事なものって?物欲って際限ないから、それって本当に必要なのかよくよく考えよう…あとに残るのは虚しさだけだから。特に若い頃って、"物欲の20代"だから(←いつかの自分への戒めでもある)。こういう作品を一周回って、環境的にも叫ばれ始めたときじゃなく、当時リアルタイムでそうした境地というより危機感に既に至って、本作を作れていたのがすごい。セリフのない演出面での斬新な遊び心や革新性もすごくて、この監督の作風が徐々に淡々としたものの中で確立されていくことを考えると、本作はかなりドラマチックとも言えるかもしれない。迸るクリエイティビティの原石みたいな作品!

見る順序逆になったけど例えば『蝶採り』や、別の作家性で言えばジャック・タチなどにも通ずるのかもしれない。
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