金魚鉢

バーバリアンの金魚鉢のネタバレレビュー・内容・結末

バーバリアン(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

『男性犯罪に対する強烈な非難をテーマにした風刺ホラー』

女性が抱えるリスクをミスリードにも繋げているという点で監督の高い作家性が感じられる作品。冒頭から「自分が借りたはずの家に既に知らない男がいる」という展開で不穏な空気を漂わせ、そこから最後までテンポ良く話が進んでいくのであっという間だった。
バーバリアン(=野蛮人)という題名がミスリードに繋がっているだけでなく、舞台となっているデトロイトの治安状況など、女性主人公の視点で察知するあらゆる危険信号によって、ラストまで展開が読めないホラーに仕上がっている。男性による性犯罪によって生まれた女性が母性を持つ怪力モンスターに姿を変え、男たちが殺されていくというのもメッセージ性があって皮肉の効いた秀作だと思った。
金魚鉢

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