こころとからだ

VESPER/ヴェスパーのこころとからだのレビュー・感想・評価

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)
3.5
意外や意外、ちゃんと楽しめた。資金力がないとCGも使えないし、衣装やセットもちゃちくなるのではと疑心暗鬼ながらも、SFダークファンタジーに惹かれて見たら、身の丈にあった描き方でしっかりまとまっている。

世界観はなかなか壮大だが、描かれるのは日常の短期間なので、そこに集中することで大味にならず、リソースも集中でき、結果上手くいったといえる。

ただ、改めてパッケージを見ると、この興味をそそるタコ型の宇宙船みたいなものはほぼ登場しないので、このパッケージで期待して見ない方がいい。

本作ではあくまで旅立ちという序章にすぎないので、シリーズとしてつくってくれるとなかなか面白そうな気がする。

ナウシカの腐海っぽいが、ディテールはこちらの方が植物にフォーカスして多彩なので、好きな人は好きだと思う。

ただ残酷なシーンやエロキモい場面もあるので、レーティングはないが、15歳未満は見ない方がいい。楽しくハッピーなシーンはなく、ずっと重く、辛いシーンが最後まで続く。無理に子どもが見る必要はない。