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女経(じょきょう)のLEONkeiのレビュー・感想・評価

女経(じょきょう)(1960年製作の映画)
3.5
其れは現実か幻か兎角亀毛の女たちは静かに渇欲する。


『耳を噛みたがる女』
一本調子だが若尾文子の擦れた女の光と影に男たちを魅了するが、明るく振る舞えば振る舞うほど其れがとても悲しい翼の折れた鶴。


『物を高く売りつける女』
淑やかな山本富士子の妖艶な姿に男は惹きつけられるが、その怪しさは魔女が取り憑く冷たい毒蛇。


『恋を忘れていた女』
京まち子のしなやかに纏う指先まで神経を行き渡らせた演技が絶妙て、他の二人の女優とは別次元の女の美が感じられるアゲハ蝶。


大映三大女優の魅力を上手く引き出す増村保造・市川崑・吉村公三郎の短編三作品は、女たちを取り巻く脇役陣も個性的で大人のお子様ランチの様に贅沢で満腹..★,
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