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エゴイストのakariのネタバレレビュー・内容・結末

エゴイスト(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

救いがない〜!と見終わった瞬間は思ったけど、いやむしろお母さんの最後の一言がめちゃくちゃ救いなのか?と一時経ってから思いました。愛し合うとは、エゴとエゴが重なること…なのか?正しいことはわからないけれど興味深くてとても良かったです。淡々と流れるような流されるような物語で集中して見られました。自立した大人たちが人にもたれて生きるようになる様子にしみじみしました。余韻で色々と考えてしまいます。
浩輔を演じる鈴木亮平さんが今作も半端なかったです。こういう人本当にいますよね。ガタイが良いのに柔らかくて女性らしく見えるのでふとした表情や仕草に驚きました。龍太はとにかく可愛い。笑顔と笑い声が特に可愛かったです。浩輔に急にキスした後、お寿司をぶんぶん振りながら歩き出したの笑いました。龍太もめちゃくちゃ動揺してたのかなとも思いました。
確かにそばにあった熱が突然消えてなくなることの寂しさをひしひしと感じられました。浩輔が「天国を信じていない」と語ったシーンの映像が印象的だったので、それが随所で思い出されたのが切なかったです。浩輔の家庭の事情的に死は他人より身近にあったはずですが、それでも突然の出来事を受け止めきれない姿には胸が痛みました。何も頼まれていないのに何も出来ていないことを悔やみ泣く浩輔が辛かったです。
なんでもない会話のシーンが好きでした。トーンがリアルで聞き入りました。登場人物の距離感がその口調でわかります。初めて家に来た龍太が帰った後、一人になった浩輔は絶対虚しい気持ちになると思いきや、不思議な踊りを始めたのはまさかすぎて笑いました。浩輔と仲間たちの飲み会はトーク力が凄まじくて面白かったです。浩輔が最初からムキムキすぎて本当にパーソナルトレーニングをしないといけないのかが疑問でした。途中のぽっこりお腹は衝撃的でした。龍太目的でトレーニングしてたことがバレてしまう。
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