このレビューはネタバレを含みます
浩輔を演じた鈴木亮平の演技が素晴らしい。仕草や話し方に品があり、龍太が彼を"魅力的"と褒めた気持ちがよくわかる。特に、相手の話を聞くときの彼の態度はとても魅力的でした。(ここで彼を"聞き上手"と褒めないのは、そこに少し色気が混じっているから…笑)目線や表情、頷き方(これが1番◎)、細かいところだと口角や眉毛、首、指先(常に爪が短いところも◎)など…すべての動きに滲み出る美しさがありました。彼のように上品な人、凄く憧れます。私も意識していかなきゃな😌♡
龍太を演じた宮沢氷魚は、勝手ながら個人的に少し苦手意識がありました。というのも、彼の主演作「his」が全くハマらなかったからなんですけど…🙃暗くて、無愛想で、未来に興味がなさそう。そんなイメージでした。ですが、本作の宮沢氷魚は全然違って見えました!要は撮る人が良かったということですね😌本作の宮沢氷魚は笑顔のシーンが多く、彼はこんな顔で笑うんだ!と個人的にとても新鮮で、なんだか嬉しかったです(笑)また、宮沢氷魚演じる龍太が亡くなったときの回想シーンの中で、一瞬だけ宮沢氷魚の目の色がエメラルドっぽく映るシーンがあったんですが、それがめちゃくちゃ良かった!もうそれだけで十分なほど。彼の目をハッキリと映してくれる作品にもっと出会いたいな。一瞬でしたが嬉しいシーンでした👀✨
鈴木亮平と宮沢氷魚に共通して素晴らしかったのは、身体の美しさ。鈴木亮平の小麦色の肌と宮沢氷魚の真っ白な肌のコントラストが美しく、2人の肌が重なるベットシーンは芸術的でした🫂🤍かなりリアル(知らんけど)なベットシーンでしたが、役者と制作陣双方の本気度が一致しないと映せない美しさがそこにありました。身体を綺麗に保ち続ける役者はもちろんのこと、役者が綺麗に保ち続けた身体を惜しみなく綺麗に映してくれる作品はそれだけで素晴らしいですね。
お互い愛していることを前提として、"お金を渡す/貰う"という関係になる。そしてその関係の均衡を保つというのは、とても難しいと思う。お金を渡すことは、良くも悪くも自分のエゴでしかない。だから、お金を渡す側は、渡した相手に見返りを求めてはいけない。反対に、お金を貰う側は、お金が貰えることを軽んじてはいけない。お金が貰えることは当たり前ではないと感謝しなければならない。この関係において、どちらか片方でもこれら(自分の立場)をきちんと理解していなければ、均衡を保つことはできないと思う。そう考えると、本作における浩輔と龍太、そして浩輔と龍太の母の"お金を渡す/貰う"という関係が均衡を保ち続けていたのは、奇跡的だった。だからこそ、浩輔のエゴは肯定してあげたいと思った。…というより、こういうのは結局、本人たちが良いならそれで良いと思う。第三者がとやかく言う必要はない。ただ、ひとつだけ言わせてもらうとすれば…龍太や龍太の母に対する浩輔のすべての行動の源は、間違いなく"愛"だと思ったよ。
とても上質な作品で、久しぶりに「良い映画観たな〜」と心地良い余韻に浸りながら帰りました。ストーリーにあまり起伏がなかったのは個人的に好みではなかったんですが、鈴木亮平の魅力的な演技と美しいベットシーンで十分満足でした!ただ、手持ちカメラのブレで画面酔いしてしまったのは少し残念だったかな…